こんにちわ、リョウスケです。
「資産運用」には、様々な投資先がありますが、その中でも「株式投資」は、インターネットにつながる環境さえあれば、簡単に売買することができますので、非常に流動性が高いですし、幅広い情報を簡単に集めることができますので、投資を行いやすいものです。
しかし「株式投資」を始めて、ある程度資産の形成ができてくると、自身のポートフォリオは、「株式」だけで良いのか、それとも、「債券」や「ゴールド」などディフェンシブと言われる資産も保有すべきかなど、最適なアセットアロケーションを考えることが多くなってきます。
例えば運用資金が100万円の場合と、5千万円の場合とでは、数%の下落でも「金額」としては大きなものとなってしまいます。万が一、ドットコムバブルの崩壊や、リーマンショック級の「暴落」が発生すれば、50%前後の下落だって起こり得ますからね。
その時、運用資金が100万円だった場合、損失(含み損)は50万円程度で済みますが、運用資金が5000万円だった場合、損失(含み損)は2500万円になってしまうので、その精神的負担は想像を絶しますよ。
運用資金が数千万円、数億円の人は、投資歴も長く、「暴落」が起きても、狼狽したり、ビビったりすることはないと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、勿論そんなわけないです。
投資歴が長くても、「暴落」なんて起きれば、狼狽もしますし、ビビりもします。少なくとも私は、資産が数千万円(運用資金は2千万円)ありますが、リーマンショック級の暴落が起きれば、狼狽しまくると思います。
その結果、「狼狽売り」を経て「株式相場からの撤退」という可能性も十分あり得ます。ですので、精神負荷を抑えるためのポートフォリオを作ることって非常に大事だと思っています。
ちなみに、過去の振り返ると、様々な金融商品の中で「株式」が最上のパフォーマンスを残してきたと言われておりますが、これはあくまで「結果論」ですからね。
「株式」のボラティリティが高い事を考えると、精神負荷を抑えるために、資産の推移をマイルドにしておきたいと考えるのも自然な流れではないでしょうか。
ディフェンシブと言われる資産は、いくつかあると思いますが、その中でも「債券」は、上下の値動きが少なく、株式だけのポートフォリオと比較すると、安定した運用を行うことができます。
そこで、今回は、バンガード社の提供している「バンガード・米国トータル債券市場ETF(BND)」を考察してみたいと思います。
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「バンガード・米国トータル債券市場ETF(BND)」は、米国の信用力の高い、投資適格債券市場全体へ、幅広く分散して投資をしています。
以下は、基本情報です。
名称 | バンガード・米国トータル債券市場ETF |
ティッカー | BND |
ベンチマーク |
ブルームバーグ・バークレイズ 米国総合浮動調整インデックス |
経費率 | 0.05% |
配当利回り | 2.62% |
配当スケジュール | 毎月 |
設定日 | 2007/4/3 |
経費率は、0.05%となっており、かなり安めに提供されています。
配当利回りは、2.62%となっており、インカムゲインの水準としては、十分と言っていいでしょう。また、毎月分配金を頂戴できるのは嬉しいですね。
上記表には書かれていませんが、BNDは8,345の債券に分散しておりますので、非常に分散された債券ETFとなっています。
以下は、実効残存期間別構成比率です。
1年未満 | 0.50% |
1~3年 | 22.40% |
3~5年 | 20.30% |
5~10年 | 39.40% |
10~20年 | 3.80% |
20~30年 | 13% |
30年超 | 0.60% |
以下は、格付け別構成比率です。
米国政府 | 63.90% |
Aaa | 5.30% |
Aa | 3.60% |
A | 12.50% |
Baa | 14.70% |
Baa未満 |
0% |
BNDを構成している債券は、6割以上が米国政府が発行している10年以内の短中期債券となっています。
以下は、BNDのチャートです。
上記は、2007年4月3日以降の10年チャートですが、ぱっと見た感じ非常に値動きの激しいチャートに見えますよね。
でも、よくよく見ると、最も低い株価と高い株価の差は、10%程度しか変わってないんですよ。10年間でほとんど株価が変わっていないって、良くも悪くも凄いですよね。
ちなみに、リーマンショックの際の「株式」は、約-50%の下落がありましたが、「BND」は、数%の下落程度で済んでいます。
弱気相場の際にも、下げ幅は小さく、まさにディフェンシブですね。
自分自身の運用資金が大きくなれば、ディフェンシブで安定したインカムゲインが狙える、こういう銘柄をポートフォリオに加えるのも良いように思えますね。
ただ、米国市場に上場しているETFですので、為替の動きがモロに影響する点は、考慮しておいたほうがいいかもしれません。
リーマンショックほどの大きな金融危機でも、安定した値動きをしている点は、ポートフォリオを安定させる意味では、投資妙味にがあるように思えます。
ここからが、重要なのですが、「BND」は、決して利回りの高い銘柄ではありません。
「BND」と「S&P500指数」を比較してみます。
2007年4月から現在までの、株式の指標である「S&P500」と「BND」の騰落率を比較したものです。「S&P500」指数が+88.98%上昇しているのに対して、「BND」は+5.14%しか上昇していません。
つまり、リターンだけを求めるのなら、「S&P500」に投資する方が、圧倒的にリターンが大きいわけです。
では、「BND」に投資するメリットが何もないかというと、そういうわけでもないです。上記のチャートをもう一度見てください。約10年間という中長期的なスパンで見ると、ほぼ横線なんですよ。
リーマンショックが起ころうが、貿易戦争の懸念があろうが、ほとんど変動が無いのです。これが、この「BND」という銘柄のメリットである、「ボラティリティの低さ」です。
「ディフェンシブ」という点に絞れば、景気の動向に左右されないと言われる「生活必需品セクター」や「ヘルスケアセクター」よりも、安定しています。
株価の変動を意識せずに、2%台後半の利回りを誇る「配当金(インカムゲイン)」を貰い続けることができるわけです。
もちろん、少しでも多くのリターンを得たいのであれば、この銘柄を保有するメリットはありません。S&P500やハイテク銘柄に投資した方が良いですよ。
この銘柄を保有すべき人は、ある程度資産を高めて、資産推移をマイルドにしたい人や、年金生活者やアーリーリタイアをした人など、ローリスクローリターンを求める人におススメの銘柄です。
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