こんにちわ、リョウスケです。
私たちはインターネットを活用することによって、以前よりも飛躍的に利便性の高い生活を手に入れることができました。
特に「グーグル」の検索サービスや地図情報システムを利用することによって、必要な情報を瞬時に得ることができましたし、「Youtube」の動画配信サービスはテレビとはまた違った新しい娯楽を提供してくれました。
こういった「グーグル」や「Youtube」を傘下においているのが「アルファベット」です。今回はこの「アルファベット」の2019年第一四半期(2019年1月から3月)の決算を考察したいと思います。
結論から言いますと、今回の決算は、内容としては悪かったです。
まず概要から見ていきたいと思います。
以下は、今回発表された決算データの一部を抜粋したものです。
◆アルファベット2019年Q1決算概要
2019年1Q(1月~3月期)の「売上高」は、前年度比17%増の363億3900万ドルとなり、アナリスト予想の373億ドルを大幅に下回りました。
そして、純利益を見ますと、前年度比-29.1%減の66億5700万ドルとなり、アナリスト予想の73億ドルを下回りました。
調整後の 1株利益は9.50ドルで、予想の10.61ドルを下回りました。
第1・四半期の費用は前年同期比16.5%増の297億ドルとなりました。
支出の大部分はオフィスやデータセンター、需要拡大が見込まれる人工知能(AI)技術などに向けられており、特に大きな問題は見られませんでした。
今四半期の費用には、欧州委員会が3月にインターネット広告事業で反競争的行為があったとして傘下グーグルに科した制裁金17億ドルも含まれています。
それでは、続いて、「アルファベット」の事業別に決算を見ていきたいと思います。
<プロモーションドリンク>
以下は、今回の決算の事業別売上のデータを抜粋したものです。
上記の「Google advertising revenues」が、Googleの稼いだ「広告費」になります。
そして、「Google other revenues」が、Googleが稼いだ「広告費以外」の収益です。
また、「Other Bets revenues」が、Google以外が稼いだ収益となります。
2019年1Qの「Google」の広告売上は、前年度比+15.3%増の307億2000万ドルとなり、前年度同期が+24%増だったことを考えると成長が鈍化しています。事実、この伸びは2016年以来最も低い伸びとなっています。
また、「Google」の広告売上以外・・・つまり、クラウドサービスやその他成長分野の売上は、前年度比25.1%増の54億4900万ドルとなっています。
ポラットCFOは、スマホ「ピクセル」の第1・四半期の販売もプレミアム機種分野の激しい競争により苦戦したと明らかにしています。
そして、「Google」以外の企業の売上は前年度比13.3%蔵の1億7000万ドルとなりました。
この内容を見ると成長が鈍化していることが明らかですね。広告収入は少しずつ成長が落ちてきていますし、クラウドはアマゾンやマイクロソフトに大きな差をつけられています。
同じく広告収入を大きな収益源としているフェイスブックは、先日の決算では数多くの不祥事に見舞われながらも1-3月広告収入は26%増加しましたので、グーグルが大きく見劣りする格好となっています。
また、最近はアマゾンも広告収入に力を入れていて、調査会社の発表によると、アマゾンのデジタル広告フランチャイズは米国でグーグル、フェイスブックに次いで3位となっています。
最後に、グーグルの最も大きな収入源である「広告収入」について、見てみたいと思います。
上記の「TAC」というのは、「トラフィック・アクイジション・コスト(TAC)」の略で、アップルなどの携帯端末やアプリで、グーグルの検索連動型広告を表示した際に支払う手数料です。
また、広告クリック回数(ペイドクリック)は、前年度と比較すると、39%増加しております。これは、モバイル経由での回数が増えているようですね。
また、「広告の単価」は、-19%減少しております。これは世界中でモバイルの普及が広まっておりますが、パソコン広告に比べると、モバイル広告の方が安いためです。
ただ、今回グーグルの成長が鈍化下要因の一つとしてモバイルのクリック数は増えていますが、パソコンやタブレットは成長がなかったことが挙げられているようですね。
今回の決算では増収増益を実現したものの、成長の鈍化が明らかとなりアナリストの予想を大きく下回ったため、決算は票後の時間外取引では7%下落しました。
個人的には少し下げすぎているような気もしますけど、現在の市場では今回の決算を悪く評価しているということでしょう。
ただ、グーグルマップやYoutubeを始めとしたお金になりそうなコンテンツを保有していますし、このアルファベットは他のICTサービス企業に比べると、低く評価されているように思えます。
莫大なキャッシュも保有していますし、ネームバリューも大きいです。
ICT企業は競争が激しく、今後どれほど成長したとしても思ったほど利益が伸ばせないことが多々あります。それでも、アルファベットは割安に放置されているように思えるんですよね。
もう少し株価が下がるようなら、仕込んでおくのも一つの手かななんて考えております
▼大変申し訳ございませんが「ポチッ」と応援していただけると嬉しいです。
<プロモーションドリンク>