こんにちわ、リョウスケです。
今回は世界最大手のヘルスケア企業「ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)」が2020年度第1・四半期(1月~3月)の決算を発表しましたので、考察してみたいと思います。
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今期のジョンソン・エンド・ジョンソンの決算は良かったです。
まず売上高は206億9100万ドル(前年度比+3.3%)の増収となりましたが、アナリスト予想の194億8000万ドルを上回りました。
続いて、純利益は57億9600万ドル(前年度比+54.6%)の増益となりました。また、特別項目を除く1株利益は2.30ドルとなり、アナリスト予想の2.00ドルを上回りました。
また、同じくこの日に発表された2020年の調整後1株当たり利益は従来の8.95~9.10ドルから7.50~7.90ドルに引き下げました。
これは新型コロナウイルス対応が優先されるため、売上高の30%を占める人工関節事業が停滞するからです。
同社は第4・四半期には医療機器事業が回復を見せると予想。新型コロナウイルス感染拡大の影響で後回しとなっていた、人工膝関節置換術など急を要しない手術が再開されると見込んでいます。
ジョセフ・ウォーク最高財務責任者(CFO)は電話会見で、新型ウイルスの影響は残るものの、第3・四半期には業績は安定し始め、年後半には不要不急とされていた医療活動も概ね再開されるとの見通しを示しています。
ジョンソン・エンド・ジョンソンは、新型コロナウイルスのワクチン候補の臨床試験を9月までに開始する計画。「利益を度外視して」取り組んでいるといい、研究開発費や製造・販売にかかるコストを回収できるような価格設定にはしない方針です。是非、頑張ってもらいたいところですね。
続いて、ジョンソン・エンド・ジョンソンの売上を事業別に見てみたいと思います。
以下は、今回発表された事業毎の売上データです。
ジョンソン・エンド・ジョンソンは、大きく分けると、「一般消費者向け製品(Consumer)」「医療品(Pharmaceutical)」「医療機器(Medical Devices)」といった3つの事業に分かれております。
まず、「一般消費者向け製品(Consumer)」を見ますと、今期売り上げは36億2500万ドルとなり、前年度と比較すると+9.6%の増収となりました。頭痛薬などが好調だったことと、コロナウイルス感染拡大による買い置きが増えたためです。
続いて、「医療品(Pharmaceutical)」を見ますと、111億3400万ドルとなり、前年度と比較すると+8.7%の増収となりました。
最後に、「医療機器(Medical Devices)」の売上高は59億3000万ドルとなり、前年度と比較すると-0.5%の減収となりました。
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今回のジョンソン・エンド・ジョンソンの決算は増収増益を実現し、売上、利益ともにアナリスト予想を上回る好決算となりました。2020年通期の業績予想を撤回しなかったことを好感して、決算発表当日は+4.4%上昇しています。
特に現在はコロナ禍に世界中が苦しんでいる中、ワクチン開発という希望の光を紡いでいる会社なので是非とも頑張ってもらいたいところです。
ジョンソン・エンド・ジョンソンは以下は、直近1年間のチャートです。
上記グラフは2020年1月から現在までのジョンソン・エンド・ジョンソンと市場平均(S&P500指数)を比較したチャートです。
市場平均が-14.09%下落しているのに対して、ジョンソン・エンド・ジョンソンは+1.25%上昇しており、市場平均をアウトパフォームしています。
ここ最近のジョンソン・エンド・ジョンソンは訴訟リスクに晒されて苦しんできましたが、ここに来て挽回し始めています。
もしも全世界に先駆けてコロナウイルスのワクチンを開発すれば、おそらく利益度外視で販売するので、大きな利益にはならないかもしれませんが、宣伝効果などを考えると更に業績が上向くのではないかと考えています。
そう考えると仕込み時かもしれませんね。
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