こんにちわ、リョウスケです。
最近は、米国の小売業のバチバチの闘争が面白いですね。
特に「アマゾン」 VS 「ウォルマート」の戦いは、ネット店舗の巨人 VS リアル店舗の巨人の戦いとなっており、今後さらなる戦いが予想されます。
そこで今回は、米国小売業の巨人「ウォルマート(WMT)」を分析してみたいと思います。
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ウォルマートは、世界最大のスーパーマーケットチェーン店で、その売上高は、世界一となっています。
以下は、世界の小売業の売上高ランキングです。
出典:ビジネス+IT
http://www.sbbit.jp/article/cont1/32071
2位を大きく突き放して、世界一となっていますね。
ちなみに、「アマゾン」は、12位となっています。ちょっと意外ではありませんか。
もう少し上位にランキングされているかと思っておりました。
ただ、アマゾンは、今後このランキングを上げてくるでしょうね。
ウォルマートは、EDLP(特売期間を設けず、各商品を年間を通じて同じ低価格で販売する価格戦略のこと)を掲げ、低価格で商品を提供することで、急速に成長しました。
低価格で商品を提供できる秘密は、徹底したコスト削減にあります。
例えば、郊外に出店することで、店舗賃料を低く抑えたり、物流管理を自前で構築することで、仲介業者を介さず、ワンストップでおこなうことで、仲介手数料を抑えたりしています。
その結果、お客様には、商品を安く提供することができるんですね。
また、最近は「eコマース」にも力を入れています。
2016年にオンライン専門ショッピングサイト「Jet.com」を30億ドルで買収しました。
元々「ウォルマート」は、「eコマース業」では出遅れておりましたが、直近の四半期決算では、eコマースの売り上げが63%増となっております。
この伸びは、凄まじいですよね。経営陣も安心したことでしょう。
とはいえ、ウォルマートにとって、「eコマース」の売り上げは、全体と比較すると8.5%に過ぎず、まだまだ伸びしろがあると思われます。
そして、新たなサービスも模索しております。
例えば、全米に5000以上ある店舗や駐車場、物流拠点に隣接する場所にドライブスルー感覚で商品の受け取りができる専用スペースを設けたりして、無駄な待ち時間なく、EC購入品(生鮮品を含む)を受け取れるサービスを開始しました。
また、ECで注文した商品を店頭で受け取る場合、宅配受取時にかかる送料はこれまでも無料だったが、2017年4月からは商品の価格を割り引くサービスも開始しています。
さらに、新たな配送方法の開発にも着手しています。
配車サービス大手の「ウーバー」、「リフト」の2社と提携して、食品・日用品の宅配サービスの実証実験をスタートさせたほか、この6月には店舗の従業員が帰宅途中に商品を配達する実験も始めています。
この発想力というか、行動力というか、積極的な動きこそが、「ウォルマート」の魅力なのかもしれませんね。
以下は、「ウォルマート」の売上と利益の推移です。
直近5年は、2016年度に少し売上が下がっていますが、それ以外は右肩上がりの売上となっています。一方、営業利益と純利益は、ここ最近伸び悩んでいますね。
以下は10年チャートです。
リーマンショックの影響は、それほどなかったようですが、2015年にとんでもなく株価を下げていますね。そして、その後右肩上がりで推移しています。
ちなみに、「ウォルマート」は、連続増配「44年」となっており、現在の配当利回りは「2.68%」となっています。株主還元意識の高い会社と言えますね。
現在の「小売業」は、「アマゾン」の台頭によって、戦国時代のような感じになっているので、個人的には投資の対象とするのは難しいですね。
将来が予想しづらい分、少しリスクが高い感じがします。
「ウォルマート」は、リアル店舗においては、不動の地位がありますので、今後は「ネット店舗」の成長、そしてオムニチャネル化が最も重要なことだと思います。
これらが、上手くいけば、ウォルマートはさらなる高みへ行けますし、上手くいかなければ、緩慢な衰退への道をたどるかもしれません。
まあ、「ウォルマート」が衰退することなんて想像できませんが・・・。
いずれにせよ、今後も注目の銘柄の一つです。
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