こんにちわ、リョウスケです。
今回は、現地時間、2018年4月17日に発表されました、ヘルスケア世界最大手企業「ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)」の2018年度第1四半期決算を考察してみたいと思います。
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まず、結論から言いますと、今回の決算は、「まあまあ」でした。
2018年度1Q決算の売上高は、200億900万ドルとなり、昨年度と比較すると12.6%の増収となりました。また、予想が194億6000万ドルでしたので、アナリスト予想を上回っております。
続いて、純利益は、43億7000万ドルとなり、昨年度と比較すると、-1.1%の減益となりましたが、特別項目を除く1株利益は2.06ドルで、アナリスト予想の2.02ドルを上回りました。
そして、同じ日に発表された通年の売上高見通しは810億~818億ドルとし、従来の806億~814億ドルから引き上げられました。
続いて、ジョンソン・エンド・ジョンソンの売上を事業別に見てみたいと思います。
以下は、今回発表された決算データです。
ジョンソン・エンド・ジョンソンは、大きく分けると、
「一般消費者向け製品(Consumer)」
「医療品(Pharmaceutical)」
「医療機器(Medical Devices)」
といった3つの事業に分かれております。
まず、「一般消費者向け製品(Consumer)」を見ますと、今期売り上げは、3,398(百万)ドルとなり、前年度と比較すると5.3%の増収となりました。
続いて、「医療品(Pharmaceutical)」を見ますと、9,844(百万)ドルとなり、前年度と比較すると、19.4%の増収となりました。
抗がん剤の売上高は45%増の23億1000万ドルとなり、医療品部門全体の売上高の約4分の1にたっしています。
一方、これまでの主要製品だった関節リウマチ薬「レミケード」の売上高は、競争激化により、16.9%減少し13億9000万ドルにとどまりました。
最後に、「医療機器(Medical Devices)」を見ますと、6,767(百万)ドルとなり、前年度と比較すると、7.5%の増収となりました。
3つの事業全てで、増収を実現しておりますね。
ちなみに、全体の売り上げのうち、米国国内比率は49.7%、海外比率は50.3%となっております。
売上の約半分を、海外で稼いでいるわけですね。こういったグローバルに展開し、ブランド力が強い企業は、今後、人口拡大の恩恵を受けると思われるので、安心して保有する事ができます。
また、ジョンソン・エンド・ジョンソンは、世界的なサプライチェーン(供給網)の効率化を図るとともに、2022年までに税引き前で6億~8億ドルの節減を目指しています。
これがうまくいけば、売上利益率が改善するでしょうね。
また米税制改正の恩恵で得た資金を利用し、米国での設備投資額を15%拡大し、今後4年間で総額300億ドル規模とする方針です。
今回の2018年度第1四半期決算は、予想を上回る内容だったものの、決算直後の市場では、株価が下がりました。
そもそも、ジョンソン・エンド・ジョンソンは、2018年に入ってからのパフォーマンスが非常に悪くなっています。年初来でS&p500指数が+0.39%上昇しているのに対して、ジョンソン・エンド・ジョンソンは、-6.24%と沈んでいます。
しかし、このことに悲観することはないと思っています。今回の決算も決して悪いものではありませんでしたし、将来的にも成長が期待できる要素がたくさんあります。
日本をはじめとした先進国では、人口減が進んでいますが、世界的には、新興国を中心に、人口が増え続けておりますし、また、医療技術の発達によって、平均寿命も伸びてきています。
ヘルスケア業界は、特許切れによる収益性の低下や、ジェネリック薬品の躍進、医療訴訟の増加などの懸念事項がありますが、これを踏まえても、ヘルスケア業界の未来は明るいように思えます。
なかでも、ジョンソン・エンド・ジョンソンのように、強いブランド力を持ち、世界的に売上を延ばしているグローバル企業は、今後も成長が見込めます。
しかも、連続配当50年を超える「配当王」ですからね。
保有しているだけで安定したインカムゲインを貰えるという恩恵まで享受できます。
つまり、ジョンソン・エンド・ジョンソンは、今後も成長が見込め、安全安心の配当が貰えるわけです。
ジョンソン・エンド・ジョンソンのような企業は、長期的に保有し、下がれば買い増しすることで、利益が出せる、数少ない黄金銘柄だと思いますよ。
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