こんにちわ、リョウスケです。
日本には世界に誇れる産業がたくさんありますよね。
例えば、日本の素材産業は世界シェアを多く有しているものが多く、中でも機能性化学品は、世界市場は約50兆円あり、リチウムイオン電池や液晶ディスプレーの素材に用いられる電子材料などで日本企業は高いシェアを有しています。
液晶ディスプレーに使う偏光フィルムでは、日本メーカーが世界シェアの10割を占めていますし、ガラス基板では5割、偏光板では6割、ブラックレジストで7割、カラーレジスト7割など、いずれも高い占有率を誇っています。
そして、忘れてはいけないのが、「アニメ産業」です。
私は仕事で外国人と関わることが多いのですが、「なぜ日本で仕事をしようと思ったの?」と聞くと、大半が「日本のアニメが好きだったから。」と答えます。
それくらい日本のアニメって外国人にも人気があるんですよね。
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そんな世界に誇れる日本のアニメですが、中国のアニメ産業に市場規模で負けてしまいました。
2022年時点における日本アニメ産業の市場規模は2兆8千億円円であるのに対して、中国のアニメ産業の市場規模は4兆8千億円となっています。
中国では中小のアニメ制作会社に補助金を出したり積極的な支援を行っており、かつては壊滅的に酷かったアニメーション技術も、3Dアニメーションに関しては世界レベルになるまで成長しました。
これは3Dアニメーションが短い期間でかなりのレベルアップを果たせることができるからで、中国は資本力がありたくさんのお金を投入できる点で、他の国よりも圧倒的に優位な立場にあるようです。
これまで中国のアニメ業界で働いている人の給料は自分自身すら養えないほど低かったですが、最近は給料も上がり業界に入ってくる人も増え、良い意味で競争が激化しているようですね。
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「国内の市場規模」という観点でみると人口が多い中国が大きくなるのはある意味仕方がありませんし、そもそも日本のアニメが劣っているわけではなく「作品」というレベルで見ると、まだまだ日本アニメの優位性は高いように思えます。
ただ、中国のアニメーション技術が高まっていることやクリエーターの給料が上昇している点を考えると、これから中国の作品が世界に出て行って、日本のアニメよりも優れた作品が多く出てくるかもしれませんね。
そうなるとこれまで優位性の高かった産業同様、アニメ産業も少しずつ衰退していく可能性も十分にありえます。そもそも、日本のアニメーターには低賃金問題という大きな課題があるので、せっかくアニメが好きでそれに関する仕事がしたくても現実的にできない人も多いです。
ただ、これまで日本アニメ産業にはアニメクリエーターの低賃金問題がありましたが、最近は少しずつ改善されてきています。
2009年の労働実態調査では20代のアニメーターの平均年収は110万円、30代でも213万円と他の業種の年収と比較すると大きく引き離されていましたが、2014年の労働実態調査では、20代が210万円、30代が280万円まで上昇しているようです。
とはいえ、ほかの業種と比較すると低賃金が続いているのが現実で、これはアニメーターの多くが出来高制のフリーランスで働いており、どれほどアニメがヒットしようが、グッズが売れようがアニメーターの手元に入ってこない労働環境が根底にあるのも要因の一つのようですね。
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古代中国の秦が初めて中華を統一する前、六つの国が覇権を争っていた時代に「燕」は「斉」という国に攻められて没落していました。
そこで「燕」の昭王は部下である「郭隗」に「優れた人材を登用するためにはどうすれば良いか?」と尋ねたところ、郭隗はこう答えました。
「それではまずこの郭隗を厚遇することから始めてください。そうすれば私よりも才覚のある人材が必ず他国より集まってまいります。」
昭王は郭隗の言葉に従い厚遇した結果、この時代の代表的な武将である「楽毅」や「劇辛」などの名将を集め、「燕」を再興し全盛期を築き上げました。
このように「給料」って本当に大事ですからね。
世界に誇れる「アニメ産業」を衰退させないためにも、アニメに憧れて日本に訪れる人を減らさないためにも、アニメーターの人たちの給料を上げてもらいたいです。
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