こんにちわ、リョウスケです。
少し古い情報ですが、2016年末にスウェーデンの「ストックホルム平和研究所」が発表した情報によると、2015年の軍事企業トップ100社の売上高は「3707億ドル」で、そのうち「2097億ドル」が米企業の売上だったようです。
世界の軍事企業トップ100の売り上げのうち「56.6%」が米企業というわけですね。
また、売上ランキング1位が「ロッキード・マーチン」社で、2009年から連続で1位を獲得しています。
そこで今回は、世界最大の軍事企業「ロッキード・マーチン(LMT)」社を分析してみたいと思います。
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ロッキード・マーチン社の事業は、大きく分けて4つのカテゴリーに分かれているようです。
「Aeronautics」とは、「軍用航空機」の開発、製造をしている部門です。
ローッキド・マーチンの主力事業なので様々な製品がありますが、「F-35ステルス戦闘機」が有名ですよね。日本にも導入が進められています。
ちなみに、1台あたり1億ドル以上(100億円以上)するという超バカ高い製品です。
2016年度の売り上げは、「17,769ドル」と全体の37%を占めており、2014年、2015年と比較しても、年々売り上げが増加していってます。
「Missiles and Fire Control」とは、高度な戦闘ミサイル、ロケット、有人および無人システムなどを開発、製造をしている部門です。
2016年度の売り上げは、「6,608ドル」と全体の13.9%を占めています。
2014年、2015年と比較すると、年々売り上げが減少していってますね。
「Rotary and Mission Systems」とは、軍事システムの開発・製造をしている部門です。今、何かと話題の「ミサイル防衛システム」の開発なども行ってます。
2016年度の売り上げは、「13,462ドル」と全体の28.4%を占めています。
2014年、2015年と比較すると、年々売り上げが増加していってますね。
「Space Systems」とは、その名の通り宇宙で起動させるシステムの開発・製造をしている部門です。具体的には、「通信衛星システム」などですね。
2016年度の売り上げは、「9,409ドル」と全体の19.9%を占めています。
上記のとおり、ほとんどが「軍事」に特化した部門であることが分かります。
まあ「Space Systems」は、少し微妙ですけどね。
「軍事企業」ということは、「ロッキード・マーチン」にとっての「お客様」は、「国家(政府)」ということになります。
決算書などを見る限りでは、どの国にどれくらいの売り上げがあったのか、という記載がなかった(見つけれなかった)ので、具体的な数値は分かりませんが、売上のほとんどがアメリカ政府であると思われます。
つまり、「アメリカ」の国策によって業績が左右される可能性が非常に高いですね。
まあ、今は「世界情勢」が不安定なことと、中国の軍拡などから、大きく需要が下がることはない気もしますが、長期で見ると少し不安定な感じがしますね。
以下は、ロッキード・マーチンの過去の売上、利益を表したものです。
2012年度から2014年度まで売上が下がり、その後上昇しています。
若干安定していない感は否めませんね。
しかし、業績予想をみると、今後3年間は増収増益が予想されています。
上記は、ロッキード・マーチンの10年チャートです。
リーマンショック後、かなり低迷しておりますが、2013年以降急激に上昇していっていますね。
ちなみに「PER」が「22.38」、「PBR」が「53.68」、配当利回りが「2.59%」となっており、それほどの割安性はありません。
個人的には面白い銘柄だとは思いますが、「軍事」に特化しすぎていて、政府の政策に依存してしまう点が気になります。
私の保有している「ボーイング(BA)」も、軍需部門がありますが、民間向けの製品も多いので、様々な販売策をとることができる点を評価しています。
ただ、「ロッキード・マーチン」の技術力は高く評価できますし、世界一の軍事大国であるアメリカ御用達であることを考えると、中期的には安泰かなと思います。
まあ、大きく成長することはない代わりに、大きく衰退することはないのではないでしょうかね。
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